騎士団長殺しあるいは伊豆高原とプラハについての旅の記録(記憶)

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これまたなんともタイトルからは予測のつかない村上さん新刊である。あたしなんぞオペラもモーツァルトもドン・ジョバンニも全く造詣皆無な者には。

「騎士団長殺し」

読み進めて、あゝこれぐらいの音楽的常識を身につけときたかったと真剣に人生を後悔した。

しかし、まだ佳境の入口にいる。従って今日はネタバラシでも読書感想文(書評なんてコトバおそろしくて使えませぬ)でもありません。

が、伊豆高原が舞台の一部で、肖像画家が主人公で、ドン・ジョバンニの騎士団長殺しが絡み、肖像画を依頼に来たなかなかイイ男がプラハでドン・ジョバンニを観た、というところまで読んで、伊豆高原とプラハなんて、銀座とニューヨークほどメジャーじゃない、むしろマイナーな地名が2つ出てきたことに感動した。ふふふっ。

個人的な旅の記録(記憶)を引き出そう。

池田20世紀美術館という「ミニマムだがええもんがある」美術館が伊豆高原にある。道はあるが何もない伊豆高原の山の中だ。

そこを出ると、道沿いナナメ135度あたりにぽつんと天ぷら屋がある。ひどく取っつきが悪いが腕がいい亭主がいる。あ、天ぷら割烹店と言わなきゃ。失礼。

数少ない訪れたことのある海外の街の中でも、プラハはずっと居たい街。ドン・ジョバンニ初演の街とは知らなかったが、そもそもドン・ジョバンニを知らないのだからあたりまえか。

以上全くもって他人にはなんの感動もない旅の記録(記憶)である。

しかしだ、「騎士団長殺し」に最近訪れたマイナーな土地がいきなり2箇所も出てくるとなると、

これはもはやあたしのための小説と勝手に思わざるを得ないところに来ているわけだ。ガハハッ。

以上全くもって読者にはなんの感動もない「騎士団長殺し」さわりの感想プロローグでした。

因みに天ぷら屋は検索したらわかります。

人はプラハに一度は行くべきです。

ソビエト侵攻の歴史も少し調べてみて下さいませ。