花粉症治療
アレルギー性鼻炎のなかで、スギやヒノキ、イネ科の花粉などによって症状が引き起こされるものを一般的に「花粉症」と呼んでいます。
今では花粉症は国民的な疾患となっています。
最も代表的なスギの花粉症。
大阪では2月~4月にかけてスギの花粉が飛散します。スギ花粉の後に飛散するヒノキや夏のイネ科、また秋のブタクサなどの雑草の花粉で症状を訴える方が増えてきました。
花粉症にかかる方はここ10年で10%増加したという報告もあり、日本人の4人に1人が花粉症を患っていると言われています。

花粉症で厄介なことは、一度発症してしまうと高い確率で毎年症状が現れることです。(自然治癒する方はごくわずかです。)
  • <花粉症の治療>
  • ・花粉開始予測日から始める投薬(初期療法)
  • ・花粉飛散中の投薬(抗アレルギー薬、点鼻薬、漢方薬など)
  • ・花粉飛散時期に備えての予防・体質改善(レーザー治療や舌下免疫療法)
花粉の飛散量が多いと、症状を完全になくすことは難しい場合もありますが、 日常生活に極力影響が出ないような治療を心がけています。

にしむら耳鼻咽喉科 花粉症5つの治療・対策法

1.初期療法(花粉開始予測日から始める投薬)

花粉の飛散時期に繰り返し花粉を吸いこむと、
ごく少量の花粉でも強い症状が現れるようになります。
初期療法とは、症状が悪化する前、つまり「花粉が本格的に飛散する前」から薬の服用を開始する治療法です。
これにより、鼻の粘膜が過敏になるのを抑え症状をコントロールしやすくなります。

初期療法をはじめる時期 目安としてお住まいのエリアの飛散開始予測日から服用を開始してください。
(ただし症状の重い方は飛散開始の1~2週間前から)
そのため、初期療法をお考えの方は、花粉が飛び始める前(スギ花粉症の方は1月中旬~2月上旬)に受診をしてください。(レーザー治療との併用も可能です)

※当院では2016年改訂鼻アレルギー診療ガイドラインに従い初期療法開始の時期をご提案しています。
※まだ症状が出ていない間に服用を始めることで、結果として薬の量を減らしたり、強い薬を使わなくても効き目を発揮させることが可能になります。

2.花粉飛散中の投薬

当院では、抗アレルギー薬や点鼻薬を患者さんそれぞれの症状に合わせて、
百種類以上の組み合わせの中から最適と思われる処方を行っています。
眠気の出にくい抗アレルギー剤を処方することも可能です。

また、漢方薬の中には花粉症に効果のあるものがあります。 漢方薬には鼻水に即効性があるものがあり、
しかも眠気がほとんど起きないことも利点です。

漢方薬は効き目に個人差があるため、服用の指示をしっかりと守ってください。
その上で定期的に通院いただき、効果を確認し治療を進める必要があります。

3.CO2レーザー治療

吸い込んだ花粉が鼻の粘膜に付着しアレルギー反応が起こると、鼻の粘膜は腫れて鼻がつまったり、くしゃみ、鼻水を引き起こします。
アレルギー反応で
鼻が腫れ空気の通り道が
なくなっています

画像提供:耳鼻咽喉科 かめやまクリニック様

当院では鼻の粘膜に痛みの少ないCO2レーザーを照射することでアレルギー反応を起こしにくくする日帰りレーザー治療を行っています。
保険適応で、治療時間は5~10分程度、
外来でも簡単に受けることができます。

有効率は70~80%程度。
個人差がありますが、効果が1~2年程度持続する方もいらっしゃいます。
費用は3割負担の方の場合で1万円前後です。

4.舌下免疫療法

舌下免疫療法は2014年10月より保険診療が開始された新しい治療法です。
スギのエキス「シダトレン」を少しずつ舌の裏(舌下)から服用し、その量を徐々に増やすことにより
体をアレルギーの原因物質に慣れさせる根治療法です。

初回治療は当院にて実施します。
その後は、当院の指導の下に患者様ご自身が毎日「シダトレン」を口に含んでください。
当初は低濃度から服用し、少しずつ高濃度に移行します。
この治療を2~3年継続することで効果を発揮します。
2014年の秋から舌下免疫療法を開始された方の中で、
8割以上の方が2015年春の花粉時期に早くも効果を実感されています。

舌下免疫療法による効果 ●くしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善
●涙目、目のかゆみの改善
●抗アレルギー薬の減量
●QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の改善
 ⇒個人差はあるものの、8割以上の方に効果が確認されています。(※2~3年継続的に治療を続けた場合)

舌下免疫療法の治療の流れ スギ花粉の飛散が始まる直前から飛散時期に治療を開始しても効果が薄く、また安全性も考慮し、治療の開始は6月~11月の間にスタートします。

1週目~2週目は増量期とし、3週目以降は維持期として、治療を続けます。
投与法としては舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込みます。
その後5分間は、うがい・飲食を控えてください。

治療費の目安
(3割負担の方でクリニックと薬局の合計額)
初回の受診時は2,000円弱が目安です。
その後、「シダトレン」投与後2週間は、1週間に1度通院ください。
その際の治療費は1回あたり1,500円程度が目安です。
2週間以降は1ヶ月に1度は通院してください。
その際の治療費は2,000円弱が目安となります。
※すべてお薬代を含みます。
※アレルギー検査が必要な方は別途料金が必要です。
※花粉飛散時期は、症状によりアレルギー薬が別途必要になることがあります。

5.抗原(花粉)の回避と除去

花粉を吸い込まなければ花粉症を発症することはほぼありません。花粉を極力吸いこまないために、以下の点に注意してください。

  • ① 花粉情報に注意する。
    ② 飛散の多い時の外出を控える。
    ③ 飛散の多いときは窓、戸を閉めておく。
    ④ 飛散の多いときは外出時にマスク、メガネを使う。
    ⑤ 表面がケバケバした毛織物などのコートの使用は避ける。
    ⑥ 帰宅時、衣服や紙をよく払い入室する。洗顔、うがいをし、鼻をかむ。 ⑦ 掃除を励行する。
  • 鼻アレルギーガイドラインより

意外と多いのが「自宅への花粉の侵入」です。最近では住宅の換気性能が向上し、24時間換気など終日換気の住宅が増えています。
しかし、24時間換気は終日花粉を招き入れることになりますので、給気口のフィルターを花粉がブロックできる性能のものに代えていただくなど対策が必要です。

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